第10教室:さすらいの青春(フランス語学習日記)

『さすらいの青春』を読みながらフランス語の学習をしましょう.ぜひご一緒に!

語学学習日記(フランス語学習) さすらいの青春(257)

 
さすらいの青春(257)


————————【257】———————————————

  « Le boulanger de quel pays ? » demanda-t-il.


—————————(訳)————————————————

  「どの地区のパン屋なの?」、少年は尋ねた. 


..————————⦅語句》————————————————

pays:(m) ①国、国家; ②祖国、故郷 
     ❸地方、地域、田舎町、村、部落
   小さな町、小さな村


.————————— ≪感想≫ ———————————————

辞書にはpays の項目には「地区」という訳はないので
試験問題では「地方」か「地域」と書いて下さったほう
が無難です.私の想像ですが、仏検3級、準2級、2級
辺りまでは、院生のアルバイト採点者が採点表を使って
採点を担当するんじゃなかなと思っています.なので、
正誤判定の難しい訳は、避けた方が安全だと思います.
ただ、私が道に迷って、辺りに集落がほとんどないよう
な場所で、今どのあたりに自分がいるのかを知りたい時
は、「どこの地区のパン屋が来るの?」と聞くと思います
ので、そうしました.


.————————— ≪語法≫ ———————————————

   « ...... »  demanda-t-il. 
セリフのあとは、この倒置形が普通です.
ではil demanda. とすれば誤答かといえば、そんなことは
ないと思います.でも、どちらが普通かと聞かれたら、
倒置形でございます.まあ私たちがフランス語で小説を
書くことはあまりないとは思いますが… 

それから原文テキスト側は、カッコを閉じる記号  » 
がありません. » は3回目の婦人の言葉で閉められま
す.そこで地文と分けるため、各セリフの始めには、
——を用いています.