第10教室:さすらいの青春(フランス語学習日記)

『さすらいの青春』を読みながらフランス語の学習をしましょう.ぜひご一緒に!

語学学習日記(フランス語学習) さすらいの青春(250)


さすらいの青春(250)


————————【250】———————————————

  « Il n'est pas là, le patron ?  dit-il en s'asseyant.» 


—————————(訳)————————————————

  「ご主人はおられますか?」モーヌは座りながら
尋ねた.

..————————⦅語句》————————————————
             
patron:(名詞) 店主、経営者、社長
           (召使いに対し)一家の主人[主婦]
   日本語のパトロンとは違うので要注意.
   話しかけている相手も主婦のようなので
   patron なのですが、ここではモーヌは
   農場経営主の意味で尋ねていると解しても
   一家のご主人という意味に解してもOKです.
        関西弁で「大将」と呼ぶあの言葉になる
   と思います.「大将いはりまっか?」

       一方日本語でなじみのパトロンはたしかに
   出所はフランス語のようなのですが、
       本家のフランスでは「保護者」の意味では
   [廃語]とされています.愛人と保護者の関係
   はもはや、独立した日本語でしょう.

   話し言葉では「旦那」「亭主」などで使われ
   ますので、本文は「旦那さんいますか?」と訳し
   てもOKです.というか、その方がこのストーリー
   展開から読めばもっとも自然な訳になります.
   
      パトロンはいますか?などとすれば、頬っぺた
   叩かれます.