さすらいの青春(73)
———————————【73】————————————————
Généralement, à l'heure du dîner, nous nous
trouvions tout près du Cours *, chez Desnoues, le
charron, qui était aussi maréchal. Sa boutique était
une ancienne auberge, avec de grandes portes à
deux battants qu'on laissait ouvertes.
————————————(訳)————————————————
たいてい夕食時には学校のそばの車大工でもあり、蹄鉄工の
デヌーの家にたむろしていました.彼の仕事場は、昔の
旅籠屋で、両開きの大きな門構えになっていました.
————————————《語句》———————————————
* ad はadverbe(副詞)の略号
généralement (ad *) 普通は、一般に、概して、たいがい
Cours 「学校」説を採用
charron (m) (昔の)車大工
maréchal (pl, ~aux) (m) ①元帥、②[古]蹄鉄工、ここでは蹄鉄工
auberge (f) (田舎の)宿屋
boutique 今回もこの意味の不明な単語が出てきました..おそらく
「atelier (m) 工房」の代わりにこの地方で使われていた言葉で
はないかと思います.とりあえず「仕事場」と訳しておきます.
尚、前回は、呉服反物店を兼ねた製造所のつもりで訳しました.
今回は、車大工ですから、訳を「仕事場」に変えました.
à deux battants 2つの扉のある、両開きの、観音開きの
—————————≪辞書になかった単語≫———————————————
* Cours c が大文字の見出しはありません。cours の特別な意味に
なるだろうとの見当をつけても尚しぼれず、訳本を見てみた.
それでも、訳は2つにわかれました.「学校」と「職場」に.
3:2なので多数決で、「学校」を採用.
ついでながらDesnoues,の読みですが、これも「デスヌー」と
「デヌー」に分かれましたが、同じく多数派「デヌ-」にしました.
みすず書房:学校
旺文社文庫:工場
講談社 :学校
角川文庫 :仕事場
岩波文庫 :学校