第10教室:さすらいの青春(フランス語学習日記)

『さすらいの青春』を読みながらフランス語の学習をしましょう.ぜひご一緒に!

語学学習日記(フランス語学習) さすらいの青春(8)

さすらいの青春(8)

 

———————【8】—————————————
     
Elle était sortie pour me confier sa détresse.
Tout en me parlant, elle avait essuyé doucement
avec son mouchoir
ma figure d'enfant noircie par le voyage.

Puis elle était rentrée faire le comte de
toutes les ouvertures
qu'il allait falloir condamner pour
rendre le logement habitable....


———————訳—————————————
   
彼女は出てきて、私にその悲嘆を打ち明けた。    
話しながら、彼女はハンカチで、
長旅で汚れた幼い私の顔を拭ってくれた。 

それから彼女は、
この住居を住めるようにするために、
ふさぐべき穴が全部でいくつなのかを数えるため、
また入っていった。


——————《語句》——————————————
     
confier (他動詞) 委ねる、頼む、預ける   
         ②打ち明ける
détresse (f) 苦悩、悲嘆 ②苦境、窮乏
tout すべて、全体、そっくり ・・・
という意味なのですが、ここでは
  {tout + ジェロンディフ}で、
「~しながら」という言い回し 
tout en marchant   歩きながら
   tout en me parlant 話しながら
● ジェロンディフとは en + 現在分詞 
  で構成され、~しながら
  ~なのだが という幅広い意味と
  ニュアンスを作り出します。
  英語でいう「分詞構文」だと思ってください。

figure (f )顔
noircie < noircir (他動詞) 黒くする、汚す
         (自動詞) 黒くなる、汚れる
puis それから
était rentrée < rentrer (自動詞)帰る、戻る、入る
   往来を表す自動詞は
   複合時制での助動詞は être を取る
   過去の語りの中で、完了形になっているのは、
   文字通り、完了表現で
   「また入っていってしまった」 
   と言っている。
   ( êtreの半過去+過去分詞=直説法大過去) 
ouvertures (複数形)交渉の開始 
     < ouverture (f)開始
     ②穴、隙間 本文では②の意味で、穴
comte (m)  計算、勘定、考慮、考え 
本文では、(穴の数を)数えること
condamner (他動詞)刑を宣告する、非難する、咎め
     使用禁止にする、ふさぐ       
     rendre    ~を・・・にする
pour rendre le logement habitable....
住居を住めるようにするためには
falloir   必要である
     ouvertures qu'il allait falloir condamner
     ふさぐべき穴   
   (少し面白い表現なので、一言):
  穴をふさぐという言い方が
  穴を使用禁止にする、という言い方をしている点、
 とても面白いと思います。